先輩に聞く!仕事と育児の両立のヒント
はじめての育休からの復職が決まると「限られた時間でちゃんと仕事と子育ての両立ができるかな」と誰でも不安になるものです。ここでは先輩育休者の経験談から見えてきた仕事と育児の両立のヒントを紹介します。
復職後の1日をイメージしよう
「育休中でも毎日が手一杯なのに、復職したらどうなっちゃうの?!」と思っているママは多いはず。比較的時間の融通がきく育休中は子どもに合わせた生活ができるし、少しくらい家事ができなくても翌日に巻き返しができます。でも、いざ復職したら仕事時間に合わせた生活をしなくてはいけません。
まずは復職後の1日をイメージしてみましょう。復職経験のある先輩育休者のリアルな1日をご紹介します。
<先輩育休者のタイムスケジュール>
時短勤務 A子さんの場合
時短勤務のA子さんは早起きして朝の時間をフル活用。洗濯機を回しながら身支度し、朝食を食べながら新聞を読み、時には在宅残業もこなしています。在宅勤務の時にはパートナーが担当の保育園の送りをA子さんが担当し、子どもとのコミュニケーションの時間にもなっています。
フルタイム勤務のD子さんは時短家電やシッターサービスを活用。確保した自分時間には趣味や英会話のオンラインレッスンを楽しんでいます。子どもが寝た後は夫婦の晩酌タイムを設け、パートナーとの時間も大切にしています。
フルタイム勤務 D子さんの場合
復職後のタイムスケジュールを作ろう
あなたの復職後の1日もイメージしてみましょう。勤務時間と保育時間が決まる前に、フルタイムと時短勤務の場合でシミュレーションしてみるのもいいかもしれません。保育園の送迎担当はどうしようか、どのように家事分担をしようか、パートナーとも話し合ってみましょう。
復職後は1日の限られた時間を上手に使う工夫が必要です。でも、子育ても家事も仕事も全部自分がしっかりやらなきゃと頑張ってしまうと、過剰なプレッシャーを抱え込んでしまいます。1人で抱え込まずパートナーやサービス、アイテムを頼りましょう。
例えば、週に1度のノー残デーは保育園の迎えをパートナーにお願いする。平日の夕飯づくりには時間をかけないよう宅配サービスや作り置き、ミールキットを利用する、などの工夫が考えられます。
そしてわずかでも自分時間をつくるようスケジュールを意識してみてください。最近増えている在宅勤務の場合は更に自分時間を増やせる工夫ができるかもしれません。自分時間を大切にすることがママの心のゆとりとなり、結果的に子どもの笑顔にもつながります。
復職後のリズムに慣らしておこう
復職前から生活リズムを復職後のリズムに少しずつ慣らしておくと良いでしょう。子どもが保育園の準備や移動にかかる時間なども、可能であればパートナーと一緒に情報を共有しながら事前に確認しておきましょう。復職後のリズムで家族みんなで生活することで、復職後、子どもだけではなく「家族全員」のストレス軽減にもつながります。
復職後しばらくは自分や家族に合う生活スタイルを見つけるまでに時間がかかります。
スケジュールが思い通りにいかないこともあるでしょう。焦らず慣れるまでは割り切って、完璧を目指さずに過ごしましょう。
復職後のピンチに備えよう
復職すると、想定外のことがたくさん起こります。育児にはハプニングがつきものですが、子どもだけでなくママ自身にも想定外のことが起こります。先輩復職者に聞いたピンチの実体験とその対処例をご紹介します。「もしも」の事例を通して復職後のピンチ疑似体験をしておきましょう。
<ピンチの時の対処法>
子どもの体調
ママの体調
仕事・その他
復職にむけてパートナーや職場とコミュニケーションをとろう
復職が決まったら「どのような働き方がいいのだろう」「役割分担はどうしよう」など、スムーズな復職に向けて事前に話し合っておきたいポイントが盛りだくさん。前述した育休経験者の声も参考にしながら、どう進めていくのかイメージしておきましょう。
①自分がどうしたいのかを考えよう
自分がどうしたいのか?初めての仕事と子育ての両立で不安も大きいと思いますが、できるできないの前に、どうしたいのかをじっくりと考えてみましょう。
どう考えていけばいいのかわからないという方は、【STEP1:まずは「私の大切にしたいこと」を見つけよう】【STEP2:“私”の未来を描こう】を参考にしてみてくださいね。
②パートナーとコミュニケーションをとろう
あなたがどうしたいかが見えてきたら、次はパートナーとの対話です。あなたの考えを伝え、パートナーと一緒に家族にとってのベストな形を見つけていきましょう。
ここで頭に置いておいていただきたいのが、一度話し合って終わりではないということ。
子どもは日々成長していくので、成長に合わせて定期的なチューニングが必要になります。復職直後の話はもちろん、5年、10年とどのような家族でありたいか、長期的な視点も持って話し合ってみてください。
別ページではパートナーと対話をした育休経験者のインタビューを掲載しています。どのように対話していけばいいのかイメージできないという方は、ぜひ覗いてみてください。
③職場への連絡に向けて準備をしよう
復職に向けての考えがまとまったら、上司に何をどう伝えるかを整理しましょう。「私は準備しなくても、問題ない」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、念には念を入れておきましょう。
伝える際のポイントとしては、自分ではなく、職場や上司、一緒に働く仲間の視点になって話すこと。職場や上司があなたに何を期待しているのか、あなたが職場にどう貢献できるのかを想像してみてください。
「子育てを通して段取り力が身についたので、復職後はより生産性を高く仕事ができると思う」「育休期間中にチームビルディングについて学んだので、後輩指導に活かせそう」などなど。自分のキャリアプラン実現のために、「●●したい」と伝えるのとは、随分印象も異なりますよ。
※復職面談がない場合も、「1日も早く貢献するために、現状について共有する時間が欲しい」と面談を打診してみることをオススメします。
④職場とのコミュニケーションをとろう
自分、パートナーとの対話を重ね、何をどう伝えるかも整理ができました。いよいよ職場と復職に向けてのコミュニケーションをとる時です。
休職期間が長ければ長いほど、上司はあなたの状況がわかりません。察してもらうことを期待するのではなく、復職後のキャリアをどう考えているのか、サポート環境はあるのか等、事細かに自分の考えや状況を伝えることが重要ですよ。
どのようなことを話せばいいかイメージがつかないという方は、厚生労働省HPにある【復職面談シート】を参考にしてみてもいいかもしれません。
初めての育児と仕事との両立を前にあなたはどのような気持ちでしょうか?早く仕事がしたいとワクワクしたり、久しぶりの職場への復職に不安を感じたり、本当はもっと子どもと一緒にいたいと迷いが生じたり・・色々な感情があると思います。
それでいいんです。復職後は最初はとにかく時間に追われる毎日かと思いますが、これだけは忘れないでください。自分1人で頑張りすぎないこと。家族や仲間はもちろん、様々なサービスを活用して、あなたが笑顔でいられるようにしてくださいね。
職場への復職以外の選択肢を知ろう
育休を取得しているということは、ほとんどの場合が育休前に勤務していた職場への復職を前提にしていると思いますが、育休経験者の中にはそれ以外の選択をした人も・・・。職場への復職以外の選択についても、カンタンにご紹介します。
<育休後の選択肢>
【職場への復職】
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育休前と同じ部署に復職
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復職後に異動
【職場への復職+α】
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職場への復職+パラレルキャリアとして、本業とは別のことを始めた
(例)
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趣味のパン作りで資格を取得し、週末にパン教室を開催している
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興味のあったライティングを育休中に勉強し、副業としてライター業務にチャレンジ
【転職】
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育休前の職場には復職せず、転職
【退職】
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職場への復職をせず退職し、起業に向けて準備中
(例)
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いつかやりたいと思っていたことを育休中に具体化し、起業した
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子どもとの時間を大切にしたいと考え、時間の融通が聞くフリーランスへ転身
(記事担当:りえりえ/あいちゃん/よねぞー)
もっとヒントが欲しい方へ(参考資料:仕事と家庭の両立ガイドブック)
育休コミュニティMIRAISのホームページで掲載されている仕事と家庭の両立ガイドブックをご紹介します。
2019年作成ですが、今も使える先輩復職者の実体験や仕事と家事の両立のための工夫がぎゅーっと詰まったガイドブックです。
もしよければヒントにしてみてください。
育休コミュニティMIRAIS HPより「仕事と家庭の両立ガイドブック:https://www.ikukyu-mirais.com/posts/6901647/
※資料の情報は2019年作成当時のものです。クリックすると外部サイトが開きます。