“私”を知ることのススメ
“私”を知ることで、今後のキャリアを自らデザインしよう!
出産を機にライフステージが変化したことに伴い、今後のキャリアについて悩みがうまれた人の割合は97%(※1)、価値観が変わった人の割合は90%(※2)に上ります。
もしかすると、あなたも今までとは見える景色が変わっているのではないでしょうか。
生涯発達を背景としたキャリア理論「キャリア・トランジション・モデル」の考え方によると、出産・育児といったライフサイクルの変化は「人生の節目(トランジション)」と表現されます。
節目ではアイデンティティが揺らぎやすいと言われ、ワクワクするような経験であると同時に、不安も感じやすいのです。
だからこそ、人生100年時代の今、人生を長期的な視点で捉え、節目のタイミングで自分のアイデンティティを知り、自らキャリアをデザインしていくことが必要と言われています(※3)。
“私”を知ることによるメリット
1 ママの幸せが家族全体の幸せに
シャンパンタワーの法則をご存じですか?一番上のグラスにシャンパンを注ぎ、グラスがいっぱいになると、溢れてその下の段のグラスがいっぱいになるように、上から順に満たされます。
この一番上のグラスがママだとすると、ママのグラスが満たされることが家族の幸せに繋がるという法則です。
育児は七転八起、ハプニングの連続です。些細な事でも良いのです。あなたが見つけた“好き” “大切にしたいこと”を改めて認識すると、自分で自分の機嫌を取ることができて家族の幸せに繋がります。
家族にもママの“好き”を共有しながら、家族全体のHAPPYのために、まずはママがHAPPYでいることを大切にしてみませんか?
2 今後のキャリアに先手を打てる
ずばり、育休中に何が得意か、何がやりたいか、何に意味を感じるか自分軸を定めておくことで、育休後の働き方を自覚的に選択できます。
例えば復職前の面談で自分の得意なことや働き方について自分軸で話せるように準備しておくことで、よりあなたらしく心地よいスムーズな復職ができたり、中には自分と向き合うことで、新たな道を歩みだす選択肢も出てくるかもしれません。スムーズな復職のコツが掲載されている復職後の働き方を考えるもぜひ参考にしてみてください。
3 自分軸をベースにした“私”が主役の育休・その先の未来を描ける
“たくさん絵本を読むべき”、“毎日外へ遊びに行くべき”など溢れかえる育児情報の中、“べき論”で気持ちが苦しくなったことはありませんか?
可愛いわが子のために、あれもこれも最善を尽くしたいという気持ちは皆、同じです。ただ、“べき論”はあくまでも他人軸での頑張りであるため、心が疲れてしまうこともあるのではないでしょうか。
そんな時、もしかすると、子どもとの接し方を“自分軸・好き・得意”フィルターを入れて選択することで、同じことをするのであっても、よりご機嫌に日々を過ごせるかもしれません。
“私”が主役の育休という言葉には、あなたの充実した過去の経験から導き出し大切にしている価値観を改めて振り返り、その価値観を生活の軸として過ごすことで、より心地よい育休を過ごすことができるという意味が込められています。
価値観というのは、あなたが過去から育て上げてきた“幹”です。その幹を理解することは、育休中だけではなく、この先のキャリアにも通ずるものです。
育休は人生の節目であり、一度立ち止まって自分自身と向き合う絶好の機会です。アンケート(※2)結果でも育休中にやっておいて良かったことの1位は“自分と向き合う”ことでした。
“私”を知る、決して簡単な問いではないですが、育休中の“今”だからこそ自分自身を振り返ることで、あなたらしい未来を歩むことができます。
さぁ、あなたも自分を知る一歩を踏み出してみましょう!
(記事担当:なみちん)
(※1) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000032057.html
(※2) 2020年12月『IKUMICHI』Webアンケート/有効回答人数:133人/対象:育休者/経験者
(※3) 『会社と個人を元気にするキャリア・カウンセリング』金井壽宏編著、日本経済新聞社