“私らしい”を見失わせるネガティブな気持ち
ネガティブな気持ちでいる時は、自分のやりたいことに目を向けられなくなっていた、と多くの育休経験者が語っています。アンケート(※1)を元に育休経験者が抱いたネガティブな気持ちを紐解いてみたいと思います。
なんだか上手にやりたいことができない毎日
「今日は天気がいいから朝から洗濯物を干そうと思っていたけど、あれもうお昼だな」
「育休に入ったら読みたかった本がこんなにあるんだけど、まだ1冊も読めてないな」
「子どもが寝たから今のうちに夕食作るぞ!あ!食材買ってきてない」
あなたはこんな風に感じたことはありませんか?
「あなた自身のコンディションに目を向けてみませんか」でも触れていますが、自分のやりたいことは見えているのに、ネガティブな気持ちが足を重たくし、思うように前に進めなくなってしまったと感じる育休取得者は少なくないようです。
このネガティブな気持ちについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
まず、どのようなことに対してネガティブな気持ちを抱くのか。アンケート(※1)結果では、仕事や家庭との両立、そしてパートナーなどがネガティブな気持ちを抱く対象として挙げられました。
その理由は次のように語られていました。
育休中に抱いたネガティブな気持ち 〜育休経験者の声より〜
アンケート(※1)自由記述結果より
このネガティブな気持ちを分解してみると、大きく分けて2つの要素を読み取ることができました。
1つ目のネガディブな要素は、社会から切り離されたように感じること。
育休中は目の前の小さな命と向き合うことから始まります。大切に育み守ろうと、持てる全ての時間と経験を費やすことでしょう。そんな時ふと気づくかもしれません。
「今日、誰かと話したかな?」
それに気づくと段々とネガティブな気持ちがふくらんでいきます。
「大人と話す機会が少なくなり社会から孤立した気分になる。」
「社会に出てキャリアを重ねてきたけれど、子育ては1から。正解がわからない。」
ネガティブな気持ちがふくらんで行くのと同時に、社会に出てから積み重ねてきた経験により広がった視野が、初めての子育てに集中するあまり、段々と狭くなってしまうことに育休経験者は不安を覚えたと教えてくれました。
そしてその不安により、育休取得がまるで今までのキャリアを止めてしまうような感覚にもなったようです。
2つ目のネガディブな要素は、“私らしい”を見失い自信をなくすこと。
思い描いていた「母親像」「父親像」はありますか?
子どもができたらこんなことをしてあげたいと考えていたことはきっと両手では足りないほどありませんか。
でも気がつけば、誰かの「母親像」「父親像」に自分を合わせようとしていたり、「こうあるべきだ」に囚われてしまっている場合があります。
また、初めての育児。慣れないことが多く、やりがいを感じ自信を持って取り組んでいた仕事と違い不安が募ることがあります。
「SNSをみては他の親子がキラキラして見えたことも少なくない。」「そうすると、段々と自分を肯定できなくなってしまった。」と、ある育休経験者は教えてくれました。
「パートナーだけが以前と変わらずに自己実現できているかのように思える。」という声もありました。
そしてそう感じる自分に対し、さらに自己嫌悪に陥り、負のスパイラルからなかなか抜け出せない人もいるようです。
あなたの歩みを軽やかにする
育休中の過ごし方に決まったものはありません。
頑張ってもいい、頑張らなくていい。
甘えてもいい、甘えなくてもいい。
どんなあなたでもいいんです。
“私らしい”をイメージした時に、何かが心に引っかかって思うように進めない時は「ネガティブな気持ちを上向かせるには」をのぞいてみてください。
あなたよりもちょっと先に育休を経験している育休経験者が見つけた心を軽やかにするヒントがあります。
あなたが歩きたいIKUMICHIを歩めるきっかけを見つけてみてください。
(記事担当:ゆきのん/うーちゃん)
(※1)2020年12月『IKUMICHI』Webアンケート/有効回答人数:133人/対象:育休者/経験者